黄疸が発生した場合には、ほぼ悪性化していると考えてよいでしょう。 腫瘍が産生する粘液が膵管内にたまって膵管が膨らんで嚢胞のように見えます。 IPMNには、腫瘍が主膵管に存在し、粘液が主に主膵管にたまる「主膵管型」と腫瘍が主に分枝に存在し、分枝内に粘液がたまる「分枝型」と両者の「混合型」に細分類できます(図2)。
嚢胞のサイズや主膵管径などを参考に経過観察(フォロー)することが大事 といった点がポイントになります。
11月、肝生検入院。 中でも日常臨床でしばしば目にし、頻度が高いのが、 IPMN 分枝型 です。
このあたりの話は、 にも書いているので参考にしてくださいね。
多くのIPMNでは粘液でふくらんだ袋のみが見えることが多く、 粘液を産生する 腫瘍自体はみえないことが多いです。
最近、画像検査の高解像度化、進歩により膵のう胞性疾患と診断される人は増加しています。
この間、膵嚢胞の大きさは徐々に増大。 このように粘液をつくりだし膵管の拡張が認められる膵がんは、通常型膵がんと比較して治療後の経過が非常に良好であることがわかったのです。
212月、肝臓に血管腫?のような結節が多数見つかる。
主な病気としては良性疾患では膵仮性のう胞、漿液性のう胞性腫瘍(SCN)があります。 また、IPMNの中でも主膵管型や混合型ではさらに癌化の可能性が高いといわれています。 このため、適切な治療のタイミングを見極めるためには、専門医の受診が有効となるでしょう。
9図5 分枝膵管内に粘液が満たされ、主膵管内にも流れ出てくるようになると、図6の青矢印のように主膵管の流れも悪くなって、下流でせき止められた川の川幅が広くなっていくように主膵管の径も拡張してきます。